2004年末に「うつ病」の診断書が出て、翌年3月に職場を退職…人生の歯車が狂って急転直下の転落人生から「再生の道」を探す日々の記録です。
病気の回復はゆっくりですが、焦らずに、めざすは「社会復帰」です!
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新・原子炉お節介学入門
著:柴田 俊一
いま読んでいる本ですが、結構おもしろいです。
原子炉については、一応10年以上も業界に居たのに、さっぱり解らないというか、「知っておけば仕事のしかたも変わっていたなぁ」と感じさせられる内容です。
著者のである柴田先生は、ご高名を聞いたことがあるような気がしました。写真も見たことがあるような・・・。なにしろ業界にいたのも早4年以上前の話ですから、記憶は怪しいですが。
まだ半分も読み終えていないんです。
ストーリーものならスラスラと流して読めるのですが、このテの本だと、いちいち引っかかってしまって、読み返したり、理解に時間を要したりと、とにかく難読しています。
ただ、原子炉についての専門的なことだけではなく、イメージに浮かんでくる時代背景や、信頼され慕われる彼のイズムがにじみ出ていて、それにとても共感させられます。
僕は年齢の割に(考え方が)古く、それは自他共に認めるところで、深く共感を覚えるところも今の時代にしてみたら「考え方が古い」などと一蹴されてしまう部分もあるでしょう。ただ、それが単に古い、新しいで済まされない、本来とても大切な事なんじゃないかなぁと思わずには居られません。
形あるものは必ず壊れる
これは僕が小さい頃から、母の教育によって教わってきた事です。
この本では、こんなエピソードが挙げられています。
原子炉というのは、とにかく安全というものは最重要視されています。核を扱う設備だからです。
理想的には絶対的な安全…を求められますが、やはりそれは人が為すことなので、万全を考えても絶対はないのです。
あるとき、原子炉で扱う計器にトラブルが生じて原子炉がストップしたときに、ある高名な先生が
「原子炉で使う計器でも、こんな事があるんですね」
と仰って、柴田先生はこう答えたと言います。
「人が作るものに絶対はありません。いくら良い設備でも、それは壊れる確率が異なるだけで、壊れないという事ではない。長く壊れないもので、利用者の安全に対する緊張感が薄くなるくらいなら、適度に故障してくれたほうがマシである」
と同時に、高名な学者先生でも「壊れないものがある」という誤認が生まれていることに対して、非常に問題だと言及しています。
僕はメーカーで、こういった計測器を設計する仕事をしていましたから、このエピソードで言及している大きな誤解が良く理解できます。万能で理想に近いものが電気製品が身の回りにたくさん存在する今の時代、だれもが知らないうちに絶対的な信頼を持つようになりました。メーカーは当然、理想に近づける努力はします。が、至らないのも含めて人間の為せる業なのです。
「壊れないもの」を要求する客に対してのジレンマもありましたが、ついには勤めていた会社が「壊れてもバレないように設計する」と言いだした時に、驚いてひっくり返ったのを懐かしく思い出します。
今となっては「どっちもどっち」という感じです。どちらの側も冷静に、モノに対する信頼性というものを考えてほしいなと願います。
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